期待を超えていく

昔からずっと考えていたことの一つに、

「優秀」とか「すごい」ってどういうことかというのがあるのですが、
最近こういうことなのかも、という自分なりの答えができつつあるので、
書いてみます。


それは、


「相手の期待を超える」


という非常にシンプルなこと。


以前、Lilacさんは、
急成長の米小売、コストコ社長に会う(15.398 CEO Perspective)」の中で、
コストコの創業者の方の話の中で印象に残ったこととして、

顧客満足度を上げるには、顧客の期待値をコントロールする


カスタマーサービスを提供して無いのに、顧客満足度カスタマーサービス部門で一位」なのだそうだ。
要は消費者は、コストコは倉庫だと思ってるから、サービスなんて最初から何も期待してない。
それなのに、店員が思ったより親切だから、カスタマーサービスで満足するのだ。


かなり逆説的ではあるが、相手の満足度を上げるには、相手の期待値がこちらの提供できるものより下げておくのは常に大切という話。


と書いていらっしゃいました。
これは企業の例ですが、相手が自分に期待するものを考え、それを超えていくことで満足を生み出すというのは、個人でも同じだと思っていて。


例えば、何かの用でメールしたときに、
即座に返信が返ってくるととてもうれしいですよね。


多くの場合、メールに即座の対応は期待しないからこそ、
こういった感情が生まれるのではないでしょうか。


優秀な方ほど、メールの返信が早いというのは本当に感じます。


時に非常にしんどいことではありますが、
常に相手が期待しているものを考え、それを超えていく。


そのようなことを続けることで、信頼が生まれ、
結果として、優秀だと思われるのではないでしょうか。


自分も現状できているとはなかなか言えないので、
今後より一層、気をつけていきたいです。


また、「日本人は英語ができない」というのも
相手の期待が少なからず影響していると思います。


wikipediaの「IELTS」の項に
あるように、

日本は「TOEFLのスコアを見る限り、英語力に問題がある」と言われることがあるが、IELTSの国別のスコアを見れば日本人の総合スコアは5.59。これは韓国・タイ・アラブ首長国連邦・台湾の受験者の総合平均バンドスコアよりも高い。

という事実があったりもします。


相手が東洋の奇跡を成し遂げ、世界2位の経済大国になった国、ANIMEやMANGAなどのカルチャーを生んだ国、世界一の人口を誇るTOKYOがある国、そんな国から来た人が英語ぐらいしゃべれないわけがない。


と期待値がものすごく高いので、応えるのが難しい。
のではないか、と。


最近は通説となりすぎて、逆に期待よりはしゃべれると驚かれたりもしますがw



ちなみに、常に相手が期待を超える優秀なひとにはその副作用として、この人は優秀だから、どんな分野でも優秀なはずだと思われるハロー効果が生まれます。


タイガー・ウッズが不倫騒動であんなにも紛糾されたのも彼が優秀すぎたから、というのが少なからず影響しているのではないでしょうか。


いい意味で期待を裏切る、コントロールできるようにしておくこともソーシャル・メディアなど個人の影響力を強めるツールが非常に増えてきた今日、応用として必要になってくるのかもしれません。


まぁまずは、そこまで行くところからですけれども。


【関連】
結局は自分の好きなことを貫き通したやつが負け